兵庫県たつの市、IoTデバイス活用し遠隔から熱中症対策、外出を呼びかける実証実験開始
兵庫県たつの市は、チカク(東京都)とセコムが展開する見守りサービス「まごチャンネル with SECOM」を活用し、高齢者の外出促進及び熱中症対策の効果を検証する実証実験を2021年8月17日から11月16日まで行うと発表した。同サービスにより高齢者が熱中症対策を行うかなどを検証する。
「まごチャンネル with SECOM」を通じ高齢者の活動状況、室内の温度湿度を確認
連日の猛暑とコロナ禍により、高齢者の外出機会低下による運動不足、室内における熱中症の懸念の2つが同時に高まっている。たつの市では、自助・互助・共助・公助のバランスの取れたユニバーサルデザインの福祉のまちづくりを推進しているが、他の自治体同様、高齢者と地域とのつながりの希薄化、また独居高齢者の増加に伴う、孤独・孤立対策が課題となっている。
これらの課題を解消する試みとして、今回、テレビにつなげるだけという簡便な作業で遠隔の家族とコミュニケーションできるチカクのデバイス「まごチャンネル」に、セコムの環境センサーを組み合わせ、室内温度・湿度などを遠隔から確認できるようにしたサービス「まごチャンネル with SECOM」を実験的に導入する。同サービスでは、デバイスとつながるアプリを通じ動画や写真を家族で共有することができるほか、デバイスに接続したセコムの環境センサーからの情報をもとに、高齢者宅の室内の温湿度の確認や熱中症危険度のお知らせ、起床や就寝など活動についての情報を得ることができる。
実証実験では高齢者宅にサービスを導入してもらい、たつの市やセコムから、外出の促進や熱中症予防を促す動画を配信。そのうえで、高齢者が水分補給などの熱中症対策を行うかなど効果を検証する。チカクでは実証実験を通じて、新しい生活様式下におけるICTを活用した「見守り」のかたちを定義していければとコメントしている。
実証実験概要
実証期間 :2021年8月17日~11月16日(予定)
対象者 :たつの市在住の65歳以上の高齢者(親族がたつの市外に在住)10名
主要検証内容:
①ご家族及び自治体から「まごチャンネル with SECOM」を活用した呼びかけで、高齢者が外出すること促せるか?
②ご家族及び自治体から「まごチャンネル with SECOM」を活用した呼びかけで、高齢者が水分補給などの熱中症対策を行うか?
③「まごチャンネル with SECOM」を活用することで、ご実家の熱中症予防に対して、ご家族の意識が高まるか?