アプリが歩行データ収集、改善プログラムを自動提案 信州大学発ベンチャーが装着型歩行訓練ロボットを商用化
信州大学発ベンチャー企業AssistMotion(長野県上田市)は、自社開発の装着型歩行訓練ロボット「curara®」を2021年12月からレンタルで提供開始すると発表した。最大の特徴は、専用アプリが利用者の歩行データを収集・解析し、それを基に歩行改善プログラムを自ら自動で提案する機能。同社ではこの機能によりトレーニングの精緻化だけでなく、介護スタッフの労力低減にも寄与するとしている。
長期間の歩行データのグラフ、モニタリング資料作成も
同社は、信州大学繊維学部で得られた研究成果を実用化するため2017年に設立された大学発ベンチャー。装着型の歩行訓練ロボット「curara®」と関連ソフトウェアの開発が主な事業で、創業時から同ロボットの上市に向け研究開発を続けてきた。12月より提供を開始する最新バージョンは7代目で、2関節型で1.7kg、4関節型で2.7kgと従来機より圧倒的な軽量化を実現した。
もっとも大きな特徴としては、専用アプリで利用者の歩行データを収集・解析しさまざまなデータ提供機能が強化されたこと。まずそれらのデータを基に、利用者ごとに適切な運動プログラムを自動で提案、実行できるほか、モニタリング資料を作成したり長期間の歩行デ ータをグラフ化する機能が実装された。これにより、利用者は自身で希望する歩行訓練を行うだけでなく、適切な運動プログラムに沿って自律的に歩行の改善に取り組めるようになった。また介護事業所のスタッフやケアマネージャーに対しても、教育訓練の負担低減などにつながるとしている。
同社ではこのロボットを、2021年12月10日よりレンタルで提供開始する。費用はタイプ別で月額52,800円から73,700円(いずれも税込)。