長崎県内の地域医療連携ネットワーク「あじさいネット」の運営者と、インテグリティ・ヘルスケア(東京都)、ノバルティス ファーマ(東京都)の三者が、循環器疾患および呼吸器疾患に関する地域医療の質の向上を目的とした包括連携協定を締結したと発表した。ノヴァルティスが喘息患者にセンサーとアプリを提供し、得られた生体データと服薬データを共有できるようにするという。 喘息患者のデータを地域医療ネットワーク、オンライン診療アプリと共有 3者が包括締結した内容は「医療連携」「医師・医療従事者の適切な疾患管理および患者の自己管理の推進」「デジタルツール活用の検討・構築および普及」の3点。注目されるのは3点目で、今後ノヴァルティスが喘息患者にセンサーおよび記録管理ができるアプリを提供し、そのデータを「あじさいネット」とインテグリティ・ヘルスケアがサービス展開するオンライン診療アプリ「YaDoc」に共有できるようにするという。 循環器領域および呼吸器領域の慢性疾患では長期の観察や治療を必要とし、患者は生涯にわたる自己管理が必要となる。この自己管理をICTソリューションで支援し、また情報共有することで患者と医師のコミュニケーションが活性化させ、管理をより適切できる環境整備を目指す。なお「あじさいネット」と「YaDoc」は以前より提携し情報共有を行なっており、この枠組みにノヴァルティスが加わり拡大させたかたちとなる。今回の包括提携について、あじさいネットの運営者である特定非営利活動法人 長崎地域医療連携ネットワークシステム協議会の森崎正幸会長は「あじさいネットをご使用されている医療機関に通う患者さん全員にとって、より良い治療に早期にアクセスできる環境を提供できるよう3者で協力していきたいと考えている」とコメントしている。