Appleは現地時間15日、オンラインで新製品発表会を行い、噂されていたApple Watchの最新作「Series6」を発表した。Series6では新たに血中酸素濃度測定機能を搭載、この機能の疾患検知などに関する有効性を研究するため、複数の医療機関等と共同研究することも発表した。
2色のLED・赤外線LEDで血液の色を解析、15秒で濃度計測
Appleが全世界で9月18日から発売開始するApple Watch Series6には、これまで搭載されてきた心拍計、心電計に加え、新たに血中酸素濃度の計測機能が実装されることが明らかになった。時計本体の裏面に緑・赤・赤外線の3つLEDを搭載、この3つを手首の血管に照射してその反射光の量をアルゴリズムで解析、酸素濃度を導き出すという。睡眠中、継続的にバックグラウンドで計測し続けることも可能で、計測値はiPhoneの「ヘルスケア」アプリで管理できる。
またAppleは同時に、今回発表されたこの新機能を含む、Apple Watchで計測できる生体データを活用して、呼吸器疾患、心疾患の症状を緩和できる可能性について、複数の医療機関等と共同研究することも発表した。具体的には、ぜんそくに関してはカリフォルニア大アーバイン校と米国大手保険会社のAnthem、心不全に関しては北米最大の医療研究組織University Health Networkとトロント大学、新型コロナウイルスと季節性インフルエンザの相互作用に関しては、シアトル州における疫学研究を行なうSeattle Flu Studyとワシントン大学医学部と提携するとしている。またApple自身は、Apple Watchで計測する血中酸素濃度と心拍の変化が、呼吸器疾患の前兆を示せるかどうかを研究するという。