2016年11月22日、ジャストシステムはネットリサーチサービス「Fastask」を利用し て実施した「人工知能(AI)&ロボット活用に対する意識調査[医療編]」の結果を発表した。調査では、AI(人工知能)やロボットの医療現場での活用に肯定的な意見が半分近くにのぼることが分かった。
不満解消の手段としてAI(人工知能)、ロボットに期待
アンケートは大まかに3部構成。病院における診療での不満、AI(人工知能)の活用について、ロボットの活用(手術ロボットなど施術をまかせること)についてそれぞれ聞いた。不満の主なものとしてあげられたのは「とても長い間待たされた」(72.7%)、「あまり症状を聞かずに 診断を簡単に済まされた」(26.5%)、「複数回、病院に通っても症状が改善しなかった」(24.1%)だった。
AI(人工知能)の医療現場における活用については、「全面的に賛成」(8.6%)「どちらかというと賛成」(29.5%)を合わせると38.1%がおおむね好意的に見ていることが分かった。また、ロボットの活用については「全面的に賛成」(9.5%)「どちらかというと賛成」(35.9%)の合計45.4%となり、さらに肯定的意見が増えた。それぞれの賛成する理由を見てみると、AI(人工知能)については「待ち時間などのストレスが緩和されるような気がするから」が最も多く46.7%、ロボットについては「ロボットの方がより正確な手術や治療を受けられそうだから」で最多の43.7%となった。診療における不満解決の手段として、これらを肯定的に捉える傾向が見てとれる。
一方で実際の診断や施術には不安も表明
さらに調査では、症状の重症度や緊急度合いに分けて、誰に診断および施術をして欲しいか聞いてみたところ、診断においてAI(人工知能)は最多の「軽い症状で、それほど緊急を要しない場合」でも22.7%、施術についても同じで23.8%が最多となり、現時点ではまかせるには不安がある、と感じていることも明らかになった。
今回の調査対象は全国の20~60代の男女555人で、設問数は上記を含め全13問。すべての設問と集計結果は、ジャストシステムが運営するマーケティングリサーチに関するサイト「Marketing Research Camp」から無料ダウンロードできる。