横須賀市が病児保育事業に医療ベンチャーのマッチングシステムを採用、東大が効果検証 全国初

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 横須賀市は2021年2月1日より、市立病院が実施する病児保育にConnected Industries(東京都港区)が提供する病児保育施設の検索・予約サービス「あずかるこちゃん」を活用すると発表した。ICT化による効果検証については東京大学公衆衛生学教室が担当する。実施期間は2022年1月31日まで。

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利用率が課題の病児保育を、ICTによる効率化で改善目指す

Connected Industriesが同社ホームページで公開しているサービス説明資料より

 発熱などの一時的な体調不良児を保育するにあたっては、感染対策等の観点から通常の保育施設とは別の施設(または区画)で行うことが求められ、全国で要件を満たした施設が稼働している。しかし、内閣府の調査によると全国の病児保育施設の利用率は約30%と低い数値にとどまっている。原因として指摘されているのが、親が自身で連れていけそうな場所の施設に空きがあるか電話確認したり、自治体によっては書類ベースでの申し込みが必要であったりなどの手続きの煩雑さ。施設側にとっても受け入れの事務作業が煩雑となっている事実もある。

 この課題に対応しようとConnected Industriesが運営しているのが「あずかるこちゃん」。病児保育施設の検索・予約ができるいわゆるマッチングサービスで、地図ベースで自宅付近の病児保育施設の位置と、受け入れ可能かどうかの状況も分かるようになっており、その場で申し込みまでできる。利用者と施設関係者双方の事務の手間を削減し施設利用率を上げられるツールとして評価され、2020年度の「ジャパンヘルスケアビジネスコンテスト(JHeC)」(経済産業省主催)グランプリなど、多くのビジネスコンテストで受賞の実績がある。

 横須賀市は今回、横須賀市立うわまち病院 病児・病後児保育センターの運営に2月1日から1年間このツールを採用し、利用率を昨年度比2倍に引き上げることを目指す。さらに東京大学公衆衛生学教室と共同研究(観察研究)の枠組みで、利用者の利便性向上などについて効果検証する。今回の取り組みにあたって、横須賀市の上地克明市長は「市における病児・病後児保育の利便性をさらに高めるだけではなく、全国の自治体で共有し、病児・病後児保育環境の構築に貢献することができれば」とコメントしている。

※ 病児保育利用率に関するデータ/内閣府「病児保育事業について」(平成25年12月11日発表):https://www8.cao.go.jp/shoushi/shinseido/meeting/kodomo_kosodate/b_9/pdf/s4-2.pdf

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