2017年6月14日、ブレインケアは、ヘルスケアベンチャーの投資育成・事業開発企業の株式会社キャピタルメディカ・ベンチャーズへ第三者割当増資を実施したと発表した。今後キャピタルメディカグループが取り組む、MCI(軽度認知障害)早期発見およびリスク低減プログラム開発運営プロジェクトに参画する。
MCIヘ至るまでの状態変化の「見える化」に挑戦
ブレインケアは「誇りある高齢化社会の実現」を理念とし、創業以来、デイサービスといった介護事業者とともに認知症予防ソリューションの開発運営を行っている。認知機能トレーニングを目的とした画像解析技術を基盤とする脳波測定の研究開発や、平均年齢84.1歳の購読者層を持つ脳トレ冊子『認活道場』を後期高齢者に提供し機能改善を図ろうとする一方、高齢者に特化した健康データの調査やデータ解析を行うことで、軽度認知障害(MCI)に至るまでの状態変化の可視化に取り組んでいる。
今回、キャピタルメディカ・ベンチャーズへ第三者割当増資を行い、同社が属するキャピタルメディカグループが取り組む『軽度認知障害早期発見及びリスク低減プログラム開発運営プロジェクト』に参画する。このプロジェクトは、キャピタルメディカグループとJR東日本スポーツ株式会社が、認知症基礎研究の第一人者である富田泰輔教授(東京大学大学院薬学系研究科機能病態学)の全体監修のもと運営しているもの。ブレインケアの持つ解析技術の投入で、新しい知見の論文化支援をはじめ、現在グループ内の介護施設で活用しているMCIの早期発見テストとリスク低減運動プログラム『アタマカラダ!ジム』のサービスクオリティ向上、新サービス開発への協力を行なう。
今回の増資にあたって、ブレインケアの山本大輔代表取締役はMed IT Techに対しコメントを寄せた。
“当社は『誇りある高齢化社会』の実現を目指しています。今回の提携ならびに研究参加を通し、健常状態からMCI、そして機能改善にいたるまでをデータとして可視化できることに、とても大きな社会的意義を感じています。リカバリープログラムが機能改善に寄与する何らかのエビデンスを得ることができれば、今後の事業展開に寄与することはもちろん、当社の考える「認知症にならない社会の実現」に一歩前進すると信じています”