米Anthropic、自社生成AIモデルを基盤に「Claude for Healthcare」を発表

生成AIサービス「Claude」を展開する米Anthropicが、昨年発表したライフサイエンス向けサービスを、自社の最新モデルをベースにとした「Claude for Healthcare」へ拡張すると発表した。ライフサイエンス向けサービスも同時に拡張する。主に米国内のステークホルダーに向け、資格確認やドキュメント作成支援などのワークフロー効率化に焦点をあてたものとなっている。
医療機関・製薬会社のワークフローを支援
同社が米国現地時間2026年1月11日に発表したところによると、今回の拡張は最新モデル「Claude Opus 4.5」をベースとしたもので、以下の機能を提供するという。
Claude for Healthcare
主に米国内の医療機関に向けたサービス。米保健福祉省(HHS)の「HIPAA」(医療保険の相互運用性と説明責任に関する法律)に準拠した環境を整備している医療機関が、導入している主な医療保険の資格要件と対象範囲、国際疾病分類に基づく診断コードと処置コードをClaudeに参照させ、必要なドキュメントをClaudeに作成させることが可能になる。また、そのテンプレートや医療情報相互参照のための事実上の世界共通規格「FHIR」にコーディングすることを容易にする機能も提供する。このサービスを利用することで、医療機関はレセプト(診療報酬明細書)作成や保険の事前承認申請に関連する文書作成を効率化できる。
個人向けには、米Appleの「ヘルスケア」、米Googleの「ヘルスコネクト」といったプラットフォームに保存されている自身の情報と連携する機能をベータ版として提供する。これらの情報はモデルの学習には使用しない。
Claude for Life Sciencesの拡張
同社が昨年発表したこのサービスは、製薬会社がそのパイプラインで求められる業務の効率化を支援するもので、臨床試験前の開発プロセスに焦点を当てていた。今回の拡張では、臨床試験段階から薬事申請までのプロセスを支援する機能が追加された。具体的には、臨床試験ソリューションを提供する米Medidata、臨床試験登録システムClinicalTrials.gov 、600 種類以上の検証済みの科学ツールを提供するToolUniverse 、ライフサイエンス分野のプレプリントサーバーであるbioRxivとmedRxiv など、研究開発をサポートする主要なサービスのデータをClaudeが参照し、活用できるようになった。さらにFDA(米食品医薬品局)のガイドラインに準拠した臨床試験プロトコルのドラフト作成支援機能なども提供する。
同社の「Claude」は企業向け生成AIサービス分野で急成長を遂げており、2025年中頃にはOpenAIを抜いて市場シェアトップとなっている。医療分野でもノボ・ノルディスクなどがすでに活用を表明している。





