キャピタルメディカ・ベンチャーズと一般財団法人社会的投資推進財団は、2018 年 3 月 30 日に設立された「ヘルスケア・ニューフロンティア・ファンド(HCNF)」において、投資先ベンチャー企業が創出する社会的インパクトを可視化し評価することで神奈川県と合意したと発表した。社会的インパクト評価を実施するヘルスケアに特化したベンチャーファンドとしては国内初。
投資先の事業成長のみならず、社会的インパクト創出との両立を目指す
「ヘルスケア・ニューフロンティア・ファンド(HCNF)」は、神奈川県自身も出資するヘルスケア・医療などに特化したベンチャーファンドで、先日12億円を組成してスタートした(既報)。健康寿命の延伸と新たな市場・産業の創出、未病・最先端医療分野の産業創出および、社会課題解決に資するベンチャー企業の支援を目的としている。
今回新たに、社会課題解決を図ると共に経済的な利益を追求する「社会的インパクト投資」を推進 する一般財団法人社会的投資推進財団(SIIF)がファンドに投資することになった。同財団は投資のみならず、投資先企業が創出する社会的インパクトを評価するために必要な支援を提供する。
資金提供、実証フィールド、評価スキームが一体に
「ヘルスケア・ニューフロンティア・ファンド(HCNF)」を運営するキャピタルメディカ・ベンチャーズ、神奈川県はともに投資先企業に対し、それぞれのリソースを持って実証フィールド、既存データ等も提供するとしており、今回の社会的投資推進財団のファンドへの参画によって、ヘルスケアベンチャーの事業成長を支援する最重要機能ともいえる「資金提供」「実証フィールド」「社会へのインパクト評価」が一手に揃うことになる。三者は今回の合意について、社会的インパクトを追求することが企業価値の向上につながる投資モデルを提示することで、社会的インパクト投資が日本国内で増えることを期待するとしている。