「COCOA」Android版に不具合、昨年9月末から機能していなかったと発覚
厚生労働省は3日、新型コロナウイルス感染者との一定時間近距離で接触した場合に通知するとするアプリ「COCOA」のAndroid版に不具合があり、昨年9月末から陽性者との接触検知、ユーザーへの通知ともに機能していなかったと発表した。2月中旬までに急ぎ改定を進めたいとしている。
アンドロイド版のユーザー割合約30%強、厚労大臣陳謝
昨年、感染抑止の「切り札」として当時の安倍前首相も言及し、鳴り物入りで投入されたアプリにまたも、しかもこれまでで最大の不具合が発覚した。3日、厚生労働省は会見を開き、「COCOA」のアンドロイド版について昨年9月末以降、接触の検知と通知機能が機能していなかったと発表した。原因は今のところ不明だという。iOS版については、機種変更に伴うバックアップからの復元の際に機能しなくなる場合がある不具合が知られているが、今回の不具合とは関係ないという。
アンドロイド版のユーザー数は全体の30%強、約770万人とみられ、会見で田村憲久厚生労働大臣は「大変なご迷惑をおかけし本当に申し訳ない」と平謝り。以前から機能していないのではないかといったユーザーの声があったことに対し、委託事業者に品質管理について指示を出したと明かし「信頼を取り戻すために頑張っていく」とした。現在改修を進めており2月中旬までに修正版をリリースしたいとしているが、田村厚労相は「正確な日時は言えない」と言葉を濁した。
なお「COCOA」の開発を委託している事業者はパーソルプロセス&テクノロジーで、1月25日に不具合の可能性の報告が上がってきたという。賠償の可能性については、事業者からの修正作業完了、納品を受けてから検討するとしている。