シャープは、薄型テレビ・AQUOS向けに展開しているサービス「COCORO VISION」の新たなコンテンツとして、認知機能のトレーニングに役立つ「今日の脳トレ」の提供を5月26日より開始すると発表した。対象機種は、2017年以降に発売したAIoT対応AQUOSで、無償のソフトウェアアップデートで実装される。
トータルブレインケアの「CogEvo」の一部を提供
「今日の脳トレ」は、トータルブレインケア(兵庫県神戸市)が提供する認知機能のトレーニングサービス「CogEvo(コグエボ)」を、COCORO VISION用にカスタマイズして提供するもの。CogEvoの12種類のゲームから3種類(「カード記憶」「ストップウォッチ」「ステップ」)を提供する。カードの図柄を記憶したり、ストップウォッチを指定された秒数ピッタリで止めることに挑戦したりしながら、認知機能のトレーニングが可能だという。ゲームの結果は、点数や星の数で数値化して通知。操作に慣れているテレビのリモコンで楽しめる。利用は無料。
「CogEvo」は高次脳機能の専門家である、昭和大学医学部 リハビリテーション医学講座の橋本圭司 准教授が監修するゲームコンテンツ。高次脳機能障害のリハビリテーションで使用されているツールをICT化したもので、搭載されているタスクがMMSE(ミニメンタルステート検査)と相関があること、認知トレーニングによりADLの認知項目、易疲労性や発動性の行動評価が改善したことなども報告されている。ICT化したことで、手軽に楽しく認知機能別トレーニングと認知機能チェックができるクラウドサービスに進化したという。コンテンツとしての特徴は、正答率だけでなく作業時間も測定することで、認知機能の軽微な変化に気づくことが可能であること、「自分自身で感じられる達成感」「ほめてくれる仕組み」といった学習科学の要素を取り入れていること。2016年の発売以来、医療機関や介護施設、薬局などで導入実績を重ねている。
5月26日の無償アップデートをインストールすると、リモコンの「ココロビジョン」ボタンから呼び出せるようになる。プレイすることで貯まるポイントサービスも提供する。このポイントはキャンペーンの応募などに使用できるという。