サイバーダイン、コヴィアと新会社設立 医療/介護分野でのIoT活用事業を推進

 

2017年8月7日、サイバーダインとコヴィアは医療や介護にIoTを活用する事業を目的とした合弁会社『CYBERDYNE Omni Networks株式会社』を設立することを発表した。今後この会社を通じ、共同でお互いの強みであるサイバニクス技術、IoT、通信技術を使った医療介護分野のサービス展開を行なうという。

サイバニクス × IoT = IoH(Internet of Humans)領域のサービスを担う新会社

サイバーダインは筑波大学発のロボット/医療/介護分野のベンチャーとして知られ、ロボットスーツHAL®は日本とEUでリハビリ用途の医療機器として認証を受けている(日本で医療保険に適用されているロボットは現在のところHAL®のみ)。生体電位を測定しながら、ロボットスーツの動きを通じリハビリ動作のエンパワーメントを図る「サイバニクス」技術は、人と情報系とロボット系を繋ぐことの革新的なベネフィットを示すものとして世界的にも賞賛されている。同社は現在、HAL®の多用途展開のほか、さらなるサイバニクス技術に基づいたデバイス、インターフェイスの開発を進めている。

今回合弁相手となったコヴィアは、スマートフォン、PC、IoT用のゲートウェイ、GPSトラッカーなどの電子通信機器の設計開発に実績があり、医療機関へのソリューション導入にも知見を持っている。今後両者はそれぞれの強みを活かし、サイバニクス技術で得られた人体の情報を外部のIoT機器と連携しながら一体的にサービスを提供する「IoH」に関するサービスを開発展開するとしている。具体的には、サイバーダイン社の治療用ロボットを利用する際の患者の身体状況、搬送・清掃ロボットが捉えた施設内の環境情報、小型センサーで計測した動脈硬化度などのヒトとモノの情報を収集するための小型組込通信デバイスの開発・販売、通信デバイスから得られるビッグデータをデータセンターに集め解析し、最終的にデータをセキュアに一元管理するシステム及びサービスの構築・提供だという。サイバーダインが49%、コヴィアが51%を出資し、会長にはサイバーダインの山海嘉之CEO、社長にはコヴィアの関連会社コヴィア・ネットワークスの山本直行取締役が就く。