当事者 X 当事者 X エンジニアで共創する三重奏の医療DX 「認知症フレンドリーテック」
第四章:イベントからコミュニティへ
こうして熱のこもったハッカソンは成功裡に終わったが、その熱量が高かっただけに、各チーム、そしてイベント参加者全体に「これからも続けて何かを生み出したい」という連帯感、絆が生まれていくことになった。内田医師と各チーム、そしてチームメンバーたちは、ハッカソンで創発したアプリをベースに引き続きブラッシュアップを進め、別のアプリコンテストに応募したり、個別に連絡を取りながら取り組みを進めている。
[内田医師、ようかんさん提供]EFC AWARD 2022でコミュニティ部門、プロダクト開発部門のダブル受賞を果たした
単発のイベントから継続的な「運動」となり、コミュニティとしても成長した「認知症フレンドリーテック」は、徐々にまわりへの影響力を増しつつある。先日12月17日に開催された、福岡市主催で、卓越したテック系の活動やプロダクトを表彰する「EFC AWARD 2022」 でコミュニティ賞のほか、「心と暮らし」をブラッシュアップした「LTag」がプロダクト部門を受賞した。内田医師の熱意から始まった、テクノロジーで認知症のある人やケアする人を支援したいという現代的な試みは、いま大きなうねりとなって、ボトムアップから始まる医療DXのモデルケースになろうとしている。