「オンライン診療のガイドラインは今年も改訂する」厚労省担当者が方向性を示唆 都内イベント

イベント登壇者。(右上)厚生労働省医政局医事課 課長補佐の奥野哲朗氏(左下)京都大学医学部附属病院医療情報企画部の黒田知宏氏(右下)京都府立医科大学・日本遠隔医療学会 遠隔診療モデル研究分科会長の加藤浩晃氏

2018年6月24日、東京都内でオンライン診療に特化したセミナー「オンライン診療カンファレンス」が開催された。オンライン診療の識者や学会関係者が登壇し、これまでの経緯や現在の制度概要、今後の展望などを語った。

「厳しいことになることはない」厚労省担当者

イベントは開業医向けの経営情報サービスを提供する会員制のサロン「DOC TOKYO」が主催したもので、全国から多くの医師が集まった。オンライン診療に関するガイドライン策定に厚生労働省の担当者として深く関わった厚生労働省医政局医事課課長補佐の奥野哲朗氏、医療情報のオーソリティとして知られ自らもオンライン診療に貢献する医療機器開発に関わる、京都大学医学部附属病院医療情報企画部の黒田知宏氏、関連学会の識者として京都府立医科大学、日本遠隔医療学会遠隔診療モデル研究分科会長の加藤浩晃氏が登壇。実践的な情報提供と議論が行われた。

この中で、最初に登壇した厚労省の奥野氏は、自らも携わったガイドラインについて解説。策定経緯について語りながら、「今回は時間的なこともあり、いわゆるDtoD(医師がオンラインで医師またはコメディカルを支援するオンライン診療の一形態)について整理がしきれていない。今後この面についてもガイドラインに言及することになるが、(対患者よりも)医療関係者へ、ということで内容が厳しくなることはないと思う」と、今後のガイドライン改訂の方向性についても語った。この日の詳細な内容は、後日DOC TOKYOのWebサイト等で公開される予定だ。

「DOC TOKYO」一般社団法人へ

イベント主催者でDOC TOKYO発起人の高山豊明氏(エグゼメディカル代表取締役)は、冒頭に挨拶。その中でDOC TOKYOが7月をめどに一般社団法人となることを発表した。高山氏によれば、発足当初の理事は高山氏含めエグゼメディカルから出すことになるが、中立性を担保し、会員医師に対しより透明性の高い情報提供を目指すという。今後も引き続きこの日のようなイベント、セミナー等を開催していくとしている。