民間団体の調査で、新型コロナ感染者との接触確認アプリ「COCOA」に関する一般のイメージが明らかになった。全国の10代〜60代の4000人余りへ行った調査では、認知率が90%近くと存在については浸透しているものの、利用中の割合は20%に届いておらず、プライバシーへの懸念を感じていることが示唆されている。
認知率88.2%も、利用率は18.8%
調査を実施したのは、データ流通に関する施策提案などを行う一般財団法人国際経済連携推進センター。全国の10代〜60代までの4166人にアンケート調査を行い、このほど結果を発表した。それによると、COCOA自体の認知については88.2%と、政府の広報政策や各マスコミの報道もありほぼ浸透しているといえる状況であることが明らかになった一方で、現在使用中の割合は18.8%にとどまった。
非利用者のプライバシーに関する懸念、47.3%
またCOCOAの機能に関する評価、イメージを聞いたところ、利用者と非利用者の間で乖離があることも明らかになった。例えば感染防止効果に関しては、利用者では67.7%が「とても有効」「ある程度有効」と回答したのに対し、非利用者では38.1%となった。またプライバシー漏えいに関する懸念は、利用者の懸念が32.4%に止まった一方で、非利用者では47.3%に上がった。実数ベースでは784人に対し3382人と、5倍近くの差が出ている。
なお厚生労働省は2020年10月27日時点の統計として、総ダウンロード数1894万件、アプリに陽性登録した人の数を1342件と公表している。
外部リンク:一般財団法人国際経済連携推進センター 接触確認アプリCOCOAとプライバシー保護についての調査結果(PDF)