京都大学医学部附属病院とフィッティングクラウド(京都府)は、生成AIの利用により診療現場における文書作成タスクの省力化を図ることを目的として、共同研究を開始したと発表した。
診療録、退院時サマリなど複数の文書で共同研究
2024年度から医師に対しても働き方改革関連法案が適用され、残業時間規制が開始される。医師は診療業務はもちろん、診療録(カルテ)や退院時サマリ、診療情報提供書など、法令で定められている文書をガイドラインを守りながら記載しなければならず、こうした文書作成にかかる時間が長時間労働の一因にもなっている。その一方で、こうした文書群は重複する内容も多く含まれており効率化の余地も多くある。
今回開始される共同研究では、フィッティングクラウド社が生成AIを利用した文書作成補助ツールを開発し、このツールを活用することで医師の文書作成タスクの省力化が図れるかを京都大学医学部附属病院で検証する。有用性が確認された場合、同社はその知見を生かしたソリューション開発、および親会社ファインデックス(東京都)が展開するシステムへの組み込みなどを見込んでいるという。