Googleが画像認識AIをベースとした皮膚診療支援アプリ開発中と発表 CE認証取得済

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 Googleが皮膚の状態を判別するAIをベースに、ユーザーに対し適切なガイダンス提供を行うアプリケーションを開発中であることを発表した。すでにEUのCE認証を取得済みで、2021年後半にはプレビュー版としてリリースする見込み。

約6万5000の皮膚画像と数百万の教師データをもとに開発

 Googleが臨床にも役立ちうる医療関連のアプリケーションを、自ら開発中であることが明らかになった。開発者向けのイベント「Google I/O」で同社の最高ヘルスケア責任者であるカレン・デサルヴォ博士が発表した。3年以上にわたる機械学習の研究と製品開発の集大成だとしている。

 同社が発表した開発中のアプリケーションは、皮膚科診療を支援するための画像認識AIをベースとしたもの。スマートフォンのカメラで肌を違う角度から3枚撮影し、その後いくつかの質問に答えると、AIが肌の状態を解析し、類似する症状の画像と皮膚科医が監修したコンテンツを提示する。Googleではこれは診断をするものではなく、信頼できる情報にアクセスできるようにし、次のステップについてより多くの情報に基づいた決定を下せる手助けとなるツールだとしている。

 このアプリケーションのベースとなるAIは、匿名化された約65,000の画像と診断情報付きの症例データ、数百万の症状が疑われる部位の画像、数千の健康な皮膚画像を活用して開発され、世界で使えるように年齢、性別、人種、肌のタイプなどの要因も加味し調整されているという。なおこのAIの判別能力に関しては複数の論文が公表されており、昨年公表されたNature Medicineの論文では、専門医と同等の精度があると評価されたほか、先月発表されたJAMA Network Openでの論文では、プライマリケア医とナース・プラクティショナーの診断の質を改善する可能性も示されている。

 このアプリケーションは現在開発中で米国FDA(食品医薬品局)の認証は受けていないが、EUのCE認証はすでに取得しており、2021年後半にはプレビュー版として公開することを目指している。そのため現在、日本からも含め開発に協力するユーザーを募集中だ。

外部リンク(論文):
A deep learning system for differential diagnosis of skin diseases(Nauter Medicine)
Development and Assessment of an Artificial Intelligence–Based Tool for Skin Condition Diagnosis by Primary Care Physicians and Nurse Practitioners in Teledermatology Practices(JAMA Network Open)

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