汗乳酸センシング技術を持つグレースイメージング、約2億円調達 心臓リハビリ精緻化を実現する機器開発加速

NEWS

 医療ベンチャーのグレースイメージング(東京都)は、慶應イノベーション・イニシアティブ(KII)、D3 LLC、QBキャピタル、三菱UFJキャピタルを引受先とする第三者割当増資を行い、約2億円の資金調達を実施したと発表した。調達資金で、同社が持つ独自の「汗中乳酸センシング技術」を核とする、心臓リハビリテーションの高度化、精緻化を実現するソリューションの実用化を加速させる。

汗中の乳酸濃度を測定、可視化するウェアラブルデバイスを開発

 2018年創業の同社は、現役の整形外科医でもある中島大輔氏(慶應義塾大学医学部整形外科学教室特任助教)が代表を務める慶應義塾大学医学部発ベンチャー。現在血液から計測する乳酸濃度を汗で測定、可視化できる独自の測定技術を持ち、これを活用したウェアラブルデバイス「汗乳酸センサ」を開発している。汗で簡単に乳酸濃度を調べられるようになると、フィットネスやアスリート向けに精緻なトレーニングプログラムを提供できる可能性が高まるが、同社としてはそのほかに、心臓リハビリテーションの精緻化、高度化に役立つ機器、ソリューションの開発を目指している。

 その理由として同社は、心臓リハビリテーションの最適な運動負荷量を計測する心肺運動負荷検査(CPX検査)のコストの課題をあげる。既存のCPX検査機器はサイズやコスト面から普及は限定的で、それがひいては心臓リハビリテーションの普及が進まない要因となっているという。同社は、開発中のデバイスおよびソリューションでこの課題を解決し、心臓リハビリテーションの普及に貢献することを目指している。

 同社は今回の資金調達のほかに、東京都先端医療機器アクセラレーションプロジェクト(AMDAP)に採択され約2億円の補助金も獲得しており、この資金もあわせ、汗乳酸センサ及び周辺機器を含めたデバイスの医療機器承認取得に向けた開発を加速させる。

 なお同社は現在、慶應義塾大学循環器内科学教室および同大学医学部スポーツ医学総合センターによる日本医療研究開発機構(AMED)補助事業「循環器疾患・糖尿病等生活習慣病対策実用化研究事業」の採択を受け、同科と共同研究を行っている。その成果として、同大学から心臓リハビリテーションにおける開発中のデバイスの有用性に関する論文発表、学術発表がされている。

論文リンク:A novel device for detecting anaerobic threshold using sweat lactate during exercise(Nature)

関連記事