「深部体温」計測をより容易にするセンサー開発で注目のHERBIS、1.2億円の資金調達

NEWS

 直腸温(深部体温)と臍部周辺温度の相関性を発見し、その知見に基づいた体温測定のウェアラブルセンサーを研究機関向けに提供しているHERBIO(ハービオ)が、日本の複数のベンチャーキャピタルから1.2億円の資金調達を実施した。調達資金を活用し、開発中のウェアラブルセンサーの量産化、SaMD(医療機器プログラム)開発などを加速させる。

スポンサーリンク

コア技術は侵襲性の低い、安定的な体温計測技術

 2017年創立の同社が持つコア技術は、現在直腸温として計測することしかできない深部体温と、臍部周辺温度の相関性を発見したこと。この知見を活用すれば、侵襲性が低く、かつ安定的な体温データの取得が可能になる。現在この知見を活用するウェアラブルセンサーを研究開発中で、研究機関向けに専用アプリと少数のセンサーデバイスを提供している。同社では体内時計、バーチャル治験、遠隔診療関連の研究などに貢献できると見込んでおり、この技術とウェアラブルセンサーの可能性に着目したBeyond Next Ventures、Velocity LLPの両ベンチャーキャピタルから計1.2億円の資金調達を実施した。この資金を活用してウェアラブルセンサーの研究開発と量産化、医療機関や企業との共同研究実施、技術を活用したSaMD(医療機器プログラム)開発を進めるという。その一環として、昨年末にすでに第二種医療機器製造販売業の免許を取得した。

 また同時に、同社のウェアラブルセンサーで測定されるデータを記録する研究支援アプリケーション「Carekara」(ケアカラ)のサービス開始も発表した。機能としてはPHR(PersonalHealthRecord:個人健康記録)アプリで、開発中のウェアラブルセンサーにより取得されたデータや、日々の体調記録を入力し記録するもの。当面は製薬会社や研究機関など向けに提供するが、将来的には一般向けにも対象を拡大したいという。

 安定的な体温データの取得は女性医療の領域でも非常に重要な要素だが、今後の研究次第では様々な疾患の兆候などを見つけられるマーカーとなる可能性もある。CEOの田中彩諭理氏は今回の資金調達に関して「体温に関して無限の可能性を感じており、身近に使える医療機器を開発するだけではなく、そこから得た体温変動解析等データを通じ得た結果を様々な方に還元したい」と今後の展望を話している。

関連記事