凸版印刷は、スマートフォンとマイナンバーカードのみで非対面での本人確認を可能にする自社開発のスマホアプリ「オンライン本人確認アプリ」の機能を拡張し、HPKIカードで医療従事者の本人確認と資格確認ができる新機能を追加した。この新機能を使えば、医療従事者はこのアプリにHPKIカード申請時に設定したPINコードを入力、スマートフォンにかざすことで本人確認や国家資格等の確認に利用できる。2022年度までにオンライン医療サービス事業者への提供を開始する。
QRコード経由でWebアプリへの組み込みも可能
同社が5月から提供している「オンライン本人確認アプリ」はマイナンバーカードのスキャン機能を持ち、スマートフォンだけで非対面での本人確認を実現している。今回の機能追加により、アプリ上でHPKIカードの申請時に設定したPINコードを入力し、スマートフォン背面のNFCリーダーにHPKIカードをかざすことで、ICチップ内の氏名や資格情報等を読み取ることができるようになった。資格情報については医師・薬剤師・看護師など26種類の保健医療福祉分野の国家資格と、院長・管理薬剤師など5種類の管理者資格の読み取りが可能だという。つまりこのアプリを活用すれば、オンライン診療や遠隔服薬指導の際の患者、医療従事者双方の本人確認を同時にできることになる。
今回の新機能はさらに、QRコードを活用することで既存のWebアプリケーションからオンライン本人確認アプリを呼び出し、HPKIカードの読取結果をWebアプリケーションに戻すことも可能としており、オンライン診療等だけではなくオンライン学会、オンライン研修等にも活用可能だという。同社は2022年度までにオンライン医療システム提供事業者への提供を開始、2025年度までに5億円の売上を目指すとしている。