約150万人の「子ども医療ビッグデータ」を無償公開 JMDC
JMDC(東京都)は、「子ども統計ダッシュボード」の無償提供を同社ウェブサイト内で開始した。国内約150万人の子どものレセプトデータを含む医療ビッグデータを公開したもので、様々な切り口で分析可能となっており、同社では小児疾患について調査や研究を行う際に活用してほしいとしている。
疾病、受療行動、医療費負担など多面的な切り口でデータ参照可能
今回公開した「子ども統計ダッシュボード」には、同社が持つ0~14歳の子ども世代、約150万人分のレセプトデータを含む医療ビッグデータ(子どもが罹患する疾病、受療行動、医療費負担、医療費助成の利用状況、受けられる医療の年齢による変化など)が搭載されており、様々な切り口で分析が可能となっている。
同社によると、これまでは小児疾患について調査や研究を行う際、調査内容の妥当性を調べることは容易ではなかったという。例えば小児のアレルギー性疾患で、10年前と比較して患者数がどの程度増えているのか、使用されている薬剤はどのように変化しているのか、医療費負担はどのように変化しているのかといったことを調べるには、自施設でデータを蓄積するか、あるいは複雑なプロセスを経ての公的データベースの利用申請、費用をかけ民間のデータベースを活用する必要があった。このサービスを活用すれば、研究者が仮説をスピーディに検証して調査内容を最適化することができるようになり、小児疾患の調査・研究の促進が期待できるとしている。