慶應義塾大学医学部「健康医療ベンチャー大賞」創設 日本初の大学発コンテスト

 

2016年12月14日、慶應義塾大学医学部は、日本の大学では初となる医療健康領域のビジネスコンテスト「慶應義塾大学医学部 健康医療ベンチャー大賞」の創設を発表し、ビジネスプランの募集を開始した。社会人部門・学生部門に分かれ、1次審査を経て2017年3月26日に決勝大会を開催、各部門の大賞を決定する。

 

日本の大学では初 領域を限定せず幅広くプランを募集

コンテストの運営を行なうのは、先頃発足した「知財・産業連携タスクフォース(委員長:慶應義塾大学医学部眼科 坪田一男教授)」。医学部発のベンチャー創出支援を行う一環として、応募団体の主要メンバー1人が慶應義塾出身、あるいは現在所属していることを条件として募集する。領域に関しては病院での医療に限定せず、創薬・遺伝子・医療介護連携・ビッグデータ・人工知能・スマー トフォンアプリ・ウェアラブルデバイス等、医療・健康に貢献するプランを幅広く募集するという。

一次選考を経た各部門5チームには、杉田玲夢氏(株式会社クリンタル代表取締役)、物部真一郎 氏(株式会社エクスメディオ代表取締役)、藤田卓仙 氏(名古屋大学大学院 経済学研究科 准教授)など、イノベーションにすでに取り組む一線の実践者や、アカデミアの識者がメンターを務めることが発表されている(現在6名が発表されているがさらに追加される予定)。優勝した2チームには、副賞として賞金(社会人部門100万円、学生部門30万円)のほか、慶應義塾大学医学部・慶應義塾大学ビジネス・スクールからの起業サポート・メンタリングと、現在までに22名のノーベル賞受賞者を輩出し、医療分野のイノベーションにおける世界的トップランナーのひとつであるセントルイス・ワシントン大学(アメリカ合衆国ミズーリ州)への視察旅行が贈られる。


特別企画の無料セミナーも実施

募集期間は2017年2月5日までだが、その期間内に特別企画として、2017年1月12日、2月1日の2回にわたり特別基調講演が行なわれる。1月12日は慶應義塾大学医学部や東京大学医学部と、アプリによる治療法の臨床研究に取り組んでいる佐竹晃太氏(医師、株式会社キュア・アップ代表取締役)、2月1日はタスクフォース長の坪田一男氏。タスクフォースでは、慶應義塾大学医学部発のベンチャーを100 社創出を目指し、今回を皮切りに継続してコンテストを開催するとしている。

[外部リンク]慶応義塾大学医学部・産業連携タスクフォース 健康医療ベンチャー大賞