2019年1月7日、LINEとエムスリーは、オンライン医療事業を目的とした共同出資による新会社「LINEヘルスケア株式会社」を設立したと発表した。2019年中に、遠隔医療相談サービスの開始を予定しているという。
遠隔医療相談、処方薬の宅配も検討
国内メッセージングサービス最大手のLINEは、以前よりそのユーザーインターフェイスを強みに公共的な取り組みを強めてきた。大津市や長野県、神奈川県などがいじめ相談の窓口として採用し相談数の大幅な増加を達成したほか、昨年は、東京都がいじめにとどまらない教育相談の窓口に採用するなど、デリケートな内容の相談チャネルとしての存在感を増してきている。
一方、エムスリーは、医療従事者専門サイトを運営し、日本の臨床医の約9割にあたる27万人以上の医師会員と、日本の薬剤師の半数超にあたる16万人以上の薬剤師会員等に対し医学関連情報を配信している。今回、この両社の強みを活かす新会社を設立し、対患者、生活者へのオンライン医療事業へ参入する。
新会社「LINEヘルスケア」では、「LINE」を活用した医療に関するQ&Aや遠隔健康医療相談、オンライン診療をはじめとするオンライン医療事業を展開する。まずは2019年中に遠隔医療相談サービスの開始を予定しており、さらに法整備の進展を見ながら、薬剤師会員基盤を活用した処方薬の宅配サービスなども検討するという。
新会社の株主構成はLINEが51%、エムスリーが49%で、LINEの連結子会社となる。代表取締役にはLINE執行役員の室山真一郎氏が就任した。