エルピクセル、約30億円の資金調達とCYCBERDYNEとの業務提携を発表

NEWSAI,CYBERDYNE,エルピクセル,オリンパス,内視鏡,医療ICT,医療IT,富士フィルム,画像診断

 

2018年10月29日、エルピクセルは、オリンパス株式会社、富士フイルム株式会社、CYBERDYNE等を引受先とする第三者割当増資により総額約30億円の資金調達を実施し、さらにCYBERDYNEとは業務提携契約を締結したと発表した。

医療機器開発大手、新興ベンチャーと軒並み手を組む

東大発のAIベンチャーとして知られる同社は、多くの疾患に対応する画像診断技術の研究開発で知られている。多くのアカデミア、大学病院の協力で医用画像の提供を受けAIアルゴリズムの構築、実用化を進めてきた。その成果としては生まれた同社のAI「EIRL」は10種の画像診断支援を可能としている(既報)。10月25日には、その一部機能である脳計測機能について、ソフトウェア医療機器認証を取得した。

今回の資金調達は大手の事業会社も参加したことで注目される。オリンパス、富士フィルム、CYBERDYNEなど7社が出資。オリンパスは同社のリリースの中で「エルピクセルのAI技術は当社の事業領域に親和性が高く、両社の保有する膨大な画像情報を活用することにより、オリンパス製品のAI技術開発を強化することが可能と判断した」とし、富士フィルムは同じく「今回の出資により、まずはエルピクセルのAIエンジンを当社の内視鏡システムで活用するためのシステムを開発し、今後はAI技術の共同開発も検討」するとしている。

CYBERDYNEとは業務提携

さらに、エルピクセルはCYBERDYNEとは業務提携契約も結んだ。CYBERDYNEは微弱な生体電位信号を読み取りリハビリに活用する医療機器HAL®や、その信号解析技術CYIN™を核に、生体電位信号をインターフェイスとしてさまざまなデバイスに活用するプラットフォーム確立を目指している。今回の提携を機に、エルピクセルが持つ医療画像診断支援技術を複合融合することにより、医療画像ビッグデータも含めた革新的な医療技術の開発を目指す。「人」と「機械」と「情報系」の機能的・有機的・社会的融合複合であるサイバニクス産業の創出を共同で推進するとしている。

関連記事