医療ビッグデータの利活用ビジネスを展開するメディカル・データ・ビジョン(MDV、東京都)が、血液検査の結果を入力すると独自のアルゴリズムで糖尿病リスクをスコア表示するアプリをリリースした。アプリには、リスクを低下させるための具体的な生活習慣改善の提案機能も実装されている。
「AI」で糖尿病リスクを提示、生活改善の提案も
同社がリリースしたのは「dAIbet(ダイベット)」。iOS/Android向けの無料アプリで、利用者が自身の血液検査結果の値を入力すると、その検査値における糖尿病のリスクを独自のアルゴリズム(AI/人工知能)により判定し表示する。このアルゴリズムは、同社がこれまで培ってきた検査データを含む個人の医療ビッグデータの解析技術をベースに開発されており、以下のコア技術により成り立っているという。
- 3億4,000万件の2型糖尿病患者へ対する実施済血液検査データの解析ノウハウ
- 独自ロジックに基づいたデータクレンジング
- HbA1c検査以外の血液検査項目の組み合わせで糖尿病リスクを判定可能とする技術
- それぞれの血液検査値のHbA1c数値相当のシミュレーション機能
- 個人個人が持つ特有の影響度(感応度)の高い検査項目の判定
生活習慣改善の具体的提案、取り組み結果をカレンダーに登録
アプリではリスクスコアに基づいて、睡眠時間や飲酒節制など、具体的な生活習慣改善の提案も行う。またその改善提案を実行した場合、カレンダーに登録する機能も実装されており、努力の見える化が行動変容を促進させるとする、いわゆる「レコーディング効果理論」を意識した設計となっている。
またこのアプリのプロフィールフィードには、サードパーティ各社の様々な情報を表示することが可能で、これをフックとして各社とアプリ普及について提携を進める。第一弾としてSBI証券との協働が決まっており、SBI証券の顧客にこのアプリについての情報提供を行っていくと同時に、アプリ内でSBI証券の資産情報が表示できるようになっている。