2020年3月30日、厚生労働省とLINEは「新型コロナウイルス感染症のクラスター対策に資する情報提供に関する協定」を結び、3月31日からLINEアプリを通じ全国調査することを発表した。調査は複数回行う予定。
国内ユーザー8,300万人に、複数回実施
両者が発表した内容によると、新型コロナウイルス感染拡大防止の鍵となる、クラスター対策を迅速かつ効果的に実施しクラスター発生を封じ込めるため、先週から厚生労働省が民間事業者に対し、対策に資する情報を提供可能か呼びかけていたという。この呼びかけにLINEが応じ、協定を締結した上でLINEが全国調査を行い、同省に情報提供することとなった。なお回答結果は統計処理され、個人が特定されることはない。
この取り組みは神奈川県がLINEと始め、現在も続いている「新型コロナ対策パーソナルサポート(行政)」事業(既報)が全国規模に拡大したものといえる。神奈川県の取り組みは、神奈川県の顧問である慶應義塾大学医学部 医療政策•管理学教室 教授の宮田裕章氏がプロジェクトの統括を行なっており、当初より全国規模に拡大できるシステムだとしていた。今回の取り組みも、宮田氏が厚生労働省の参与として関わっており「LINE側のプッシュ通知という機能を使うため、これまで行ってきた都道府県別パーソナルサポートとは独立した調査。ただし調査終了後にリンクが提示され、各都道府県アカウントにつなぐ」と自身のSNSアカウントで述べている。調査は明日3月31日にユーザーに告知され、回答期間は4月1日まで。次回は4月5日を予定している。