2020年4月13日、厚生労働省は、これまで保健所等のみの関係機関が担当していた帰国者に対する健康状態の聞き取りなどの事業を、LINEと契約締結し委託すると発表した。帰国者の同意を得たうえで、希望者にLINEアプリなどによる健康状態の調査を行う。これにより患者と関係機関双方の負担を軽減するとしている。
14日よりスタート 電話ではなくアプリで聞き取り
厚生労働省とLINEのパートナーシップが加速している。現在も続行中の全国調査に引き続き、帰国者に対する健康フォローアップを厚労省からLINEに委託する。具体的には、保健所等から直接電話などで健康状態の確認をしていたのに代え、今後は同意を得た上で、希望者に対してLINEアプリで確認を行う。感染拡大にともない過大な負担がかかっている保健所等の状態を改善するとともに、得られるデータを活用して効率的な対策の検討に活かす狙いだ。
厚生労働省によると、LINEアプリは入国前に同意書を配布し書面で同意を得た上で希望を募る。希望者には帰国後14日間、発熱の有無などの健康状態をメッセージ等で複数回聞き取り、住所のある都道府県の保健所に情報提供し、必要に応じて体調に応じた受診勧奨等を行う。現在、複数の都道府県で運用されているLINE公式アカウントによる「パーソナルサポート」と同様とみられる(既報)。すでに10日から同意書を配布しており、14日から開始となる。