名古屋医療センターなどは、2021年11月10日より、同病院が導入している電子カルテに患者が自ら入力できるAI問診票システムを連携させることで、事務の手間を削減すると同時に、診療の質を向上させるか検証する実証実験を開始したと発表した。期間は12月31日まで。
問診票システムと連携する医学情報データベースから、必要な情報も検索表示
実証実験を開始したのは名古屋医療センターと、同センターに電子カルテシステムを提供している富士通、富士通Japanに、AI問診票システム「今日の問診票」を展開するプレシジョン。実証実験では、富士通Japanの電子カルテ「HOPE LifeMark-HX」と、プレシジョンの AI 診療支援システム「今日の問診票」を連携させ診療に活用する。
このシステムでは、患者がタブレットで自ら入力した情報が電子カルテにスムーズに取り込まれるほか、患者が事前に入力した問診データから、AIが電子カルテの下書きを作成すると同時に著名医師の監修による医学情報データベースを検索。症状や所見、鑑別診断、 治療方法などの診療に関わる詳細情報を電子カルテシステムの画面に表示する。
実証実験では、この連携したシステムを診療に活用することで、医師、看護師やクラークの事務作業の手間軽減効果のほか、診療の質向上や、効率化による患者サービス向上などを幅広く検証するという。