新型コロナ診療に寄与する医工計測の研究を緊急支援 中谷財団が総額1億円の助成

医工計測技術分野で幅広い助成事業を展開している公益財団法人「中谷医工計測技術振興財団」は、新型コロナウィルス感染症に対応した研究開発を緊急助成する総額1億円の「緊急支援 新型コロナウィルス感染症対策助成プログラム」を発表した。6月1日から申請募集、採択後7月1日頃には助成金を振り込むという。

治療薬、ワクチン以外の研究を緊急に助成

神戸の臨床検査機器・試薬メーカーであるシスメックス株式会社の創業者・故中谷太郎氏により昭和59年に設立された「中谷医工計測技術振興財団」は、これまで毎年、医工計測技術分野での助成プログラムを複数実施してきた。今年も一部を除き、例年行なっているプログラムを続行するほか、今年は現下の新型コロナウイルス禍を踏まえ、対応する研究開発に特化したプログラムを創設する。

対象は「新型コロナウィルス感染症の診断、治療、調査に寄与することが期待される医工計測技術および関連技術」の研究開発で、国の助成でカバーできていない部分を緊急に支援したいという。具体的には、検査の感度向上やスピードアップ、感染予防を実現するための人流推定・分析プログラム、感染検体を安全に取り扱うための装置やシステム、防護服、環境システム、解析技術などを想定している。

助成の申請は6月1日(月)から22日(月)までで月内に審査を完了し、採択者には7月1日頃に助成金を振り込む。助成規模は1件原則200万円で、総額1億円。期間は2021年6月までの1年間となる。

外部リンク:中谷医工計測技術振興財団 緊急支援 新型コロナウィルス感染症対策助成プログラム