NTTデータは、海外グループ会社が提供する医用画像アーカイブサービスを通じて、新型コロナウイルスの診断支援画AIの開発に必要な学習データを無償提供していると発表した。グループ会社が開発したアルゴリズムにより、アノテーションされた医用画像を専用リポジトリに格納するという。
「新型コロナウイルスデータレポジトリ」を設置
NTTデータの海外グループ会社である「NTT DATA Services」社は、現在1,000以上の医療機関に対し医用画像専用のデータアーカイブサービスを提供しており、世界でも最大規模の医療画像データアーカイブソリューションだという。さまざまな疾患の診療に関する医用画像が格納されているが、今回、新たに新型コロナウイルスの診療に関する医用画像専用のレポジトリを設置する。
今後このレポジトリには、契約パートナー病院等が所蔵する新型コロナウイルス関連の医用画像に、NTT DATA Servicesが開発したアルゴリズム等を活用しアノテーションを行ったものが格納される。これらのデータは、医療機関や画像診断AIの開発者等が、レポジトリーにアクセスすることで無償で利用できる。
この取り組みについて、NTTDATA Servicesのメアリ・エドワーズ氏(プレジデント、ヘルスケア担当)は「AIを画像診断ワークフローに統合することで、情報共有の負担を軽減し、より迅速に診断を下せる。また、新型コロナウイルスの蔓延を防ぐためにウイルスのパターンを特定したり、研究への支援にもつながる」としてAI開発支援の意義を述べている。