楽天、遺伝子検査サービス大手に出資 14億円出資で最大株主に

 

楽天は2017年8月21日、遺伝子解析サービス大手のジェネシスヘルスケアへの約14億円の第三者割当増資を引き受けたと発表した。楽天の三木谷浩史代表取締役会長兼社長が、ジェネシスヘルスケア社の社外取締役に就任する。

 

出資を受け、資本金規模は業界最大手の21億円に

ジェネシスヘルスケアは2004年創業の遺伝子検査サービス専業の会社で、医療機関からの解析受託のほか一般向けに遺伝子検査キットを販売しており、これらのサービスを通じ現時点で国内最大規模の遺伝情報データベース(2017年8月時点、アジア地域含む約52万人分)を保有している。同社は今回調達した資金を活用し、事業拡大に向けたシステム・研究開発、遺伝子分野への啓発活動の一環としての広告活動、ならびに人材開発・育成の強化に充当するとしている。今回の出資に関し、楽天の三木谷浩史代表取締役会長兼社長、ジェネシスヘルスケアの佐藤バラン伊里代表取締役はそれぞれ以下のコメントを発表した。

ジェネシスヘルスケア 佐藤バラン伊里代表取締役

「日本を代表するインターネットサービス企業である楽天からの出資は、次世代の遺伝情報サービスの実現に向けた大きな後押しとなるでしょう。個人が遺伝情報から潜在的な体質を知り、活用することは従来のヘルスケアに大きな変革をもたらします。今後、デジタルヘルス市場において、個人や企業のセルフメディテーションの推進に大きく貢献できると考えています」

楽天 三木谷浩史代表取締役会長兼社長

「日本が抱える医療費削減や健康意識向上などに向けた課題解決には、ジェネシスヘルスケアの遺伝子解析のような未来技術を活用し、社会にセルフメディケーションの概念を浸透させていくことが必要です。今回の出資により、日本における遺伝子検査サービスに対する理解と普及において、ジェネシスヘルスケアが中心的な役割を果たしていく一助となることを期待しています」