「空気圧駆動型手術支援ロボット」のリバーフィールド、約30億円の資金調達 開発中ロボットを順次上市へ

 高度医療ロボット各種の開発を手掛けるリバーフィールド(東京都)は、東レエンジニアリング、第一生命保険などへの第三者割当増資で約30億円の資金調達を行なったと発表した。調達資金で2022年より順次開発中の手術支援ロボットを上市させるほか、2023年1月には「鉗子にかかる力が操作する執刀医にリアルタイムで伝わる」手術支援ロボットを上市するという。

独自の「空気圧制御」技術で、内視鏡手術支援ロボットを既に上市

 2014年設立の同社は、東京医科歯科大学と東京工業大学の研究者が研究開発していた「空気圧による制御技術」を核とするベンチャー。「センサレスでの力覚検知」「人に優しく繊細な力制御」「シンプルな機構のため軽量コンパクト化が可能」といったアドバンテージを持っており、2015年には世界初となる空気圧駆動型の内視鏡ホルダ―ロボット「EMARO」を上市している。

「EMARO」は、ヘッドセンサを装着した執刀医の頭の動きを忠実に追尾し、空気圧で内視鏡をなめらかに制御できる特徴を持っており、 執刀医はスコピストを介することなく手ぶれなしに望む画像を得られ、精度の高い内視鏡手術を行うことが可能になる。同社はこのコア技術を内視鏡手術以外にも展開するため研究開発を進めており、今回の調達資金を活用し、2022年には「EMARO」の次世代機ほか、眼科用ロボットを順次上市し、さらに2023年1月には、執刀医に鉗子先端にかかる力をリアルタイムで伝える力覚提示が可能な手術支援ロボットを上市するとしている。