新型コロナワクチンの急性副反応リスクを自己チェックできる無料アプリ公開、プレシジョン

 新型コロナワクチン接種直後に起きるアナフィラキシーなどの急性副反応のリスクを、自分で確認できる無料アプリが一般公開された。4つの設問でリスクを評価し、リスクの可能性があれば医療従事者に相談したり、接種後の待機時間を長めにすることが可能になるという。

接種直後の注意点も動画コンテンツで啓発

 無料アプリを提供しているのは、医療機関向けにAIを活用した問診票などを提供しているプレシジョン(東京都)。新型コロナウイルスワクチンに関しては、接種者のうち、約1~3%にに30分以内に急性アレルギー反応(じんましん、アナフィラキシーなど)が現れることが報告されているが、その発症確率から、対応を行った経験のある医師は少ない。ただ接種数は積み上がっており、どのような背景を持った接種者が副反応を起こしやすいかが解明されつつあることも事実で、今回、同社では接種現場での運用状況を報告した文献や添付文書を調べ、事前に接種者自身が自己評価できるアプリを開発した。

 このアプリでは、接種歴やアレルギーの病歴など4つの質問に答えると、その答えにより5つのカテゴリーに分類され、そのカテゴリーでの急性アレルギー反応のリスクがあるかを確認することが可能になる。もし急性反応のリスクがあれば、予約時に接種する医療機関の医療従事者に相談したり、接種後の現場に待機して観察時間を長めにすることが可能になるという。また、セルフチェックの後には、ワクチン接種直後の注意点等を動画(5分40秒)で確認することもできる。アプリはインターネット上で公開されており、無料でアクセスできる。 

 また同社は、接種会場で運用関係者が活用できるバージョンも別途用意しており、職域接種を実施する企業や大学および自治体、医療機関から要望があればこのバージョンも無償提供する予定だという。また、安全な職域接種に当たって役立つと思われる講義動画や資料などを無料で共有するとしている。

外部リンク:新型コロナワクチン 接種前セルフチェック (プレシジョン)