鎌倉市で自動運転による「ヘルスケアMaaS」の実証実験 移動中に車内でバイタル測定など実施

 医療機関へ通院するための自動運転車両を準備し、車内でバイタル測定やデジタル機器を使った問診などを行う実証実験が神奈川県鎌倉市内で実施されることが分かった。今回は実際に通院するための利用を想定していないが、2021年12月の毎週末に実施し参加者を一般公募する。

一般から参加者を1000人規模で募集

 各地で医療介護目的の利用を想定したMaaSの実証実験が行われているが、自動運転車を活用した大規模な実験が初めて行われることになった。実施地域は鎌倉市村岡地区、JR大船駅と藤沢駅の間に立地する「湘南ヘルスイノベーションパーク(湘南アイパーク)」内で、この中を自動運転車が周遊し、乗車した参加者が車内に設置された機器で心拍数や血圧、体温などを計測。また、病院とリモート接続したデジタル問診を模擬的に実施する。利用者からアンケートを取るなどして、通院時間の有効活用や病院の生産性の向上などについて調査、有用性を検証していくという。

 今回の実証実験で参加者に提供するプログラムは実際に通院を想定したものではなく、乗車後バイタルを測定、問診を体験しその後湘南アイパーク内を散策する内容だが、12月4日から26日までの土日に複数回開催され、1000人規模の参加者を募る大規模なものとなる。実施運営は会場を提供する湘南アイパークのほか、同敷地内にある湘南鎌倉総合病院、三菱商事、三菱電機、マクニカの4社が自動運転車の運行およびヘルスケアソリューションの提供で参加する。