メディカル・データ・ビジョン(東京都千代田区、MDV)が、電話や情報通信機器による非対面診療の動向を診療報酬(初再診料・外来診療料、医学管理料、関連加算)の算定件数で分析した結果を発表した。それによると、2022年2月の算定件数がこれまでで最多となったが、オンライン診療の初診はそれでも限定的であったことが明らかになっている。
「0410対応」での電話診療が多数か
MDVが発表したのは、二次利用の許諾を得た、2020年4月から2022年4月までのデータがそろっている全国198の急性期病院の非対面診療に関する算定件数の集計。それによると2022年2月の算定件数は13,657件で、新型コロナウイルス感染症拡大防止に向け政府が緊急事態宣言を初めて発出した2020年4月(12,216件)以来最多となった。その後感染が収まるにつれ算定件数は減っており、2022年4月の算定件数は7,004件。ただそのうちオンライン診療を行ったことを示す「情報通信機器を用いた」初診(2022年4月の診療報酬改定で新設)については86件、同再診は37件と伸び悩んだ。
要因としては、コロナ対応のためとられた「時限的・特例的な対応」と今年の診療報酬で新設された「「情報通信機器を用いた初診」が、経過措置として並存していることが挙げられる。前者では電話での初診が事実上認められているが、後者では要件に入っておらず適応できない。