東京大学と日本サッカー協会(JFA)は2016年12月16日、両者がスポーツ医学・科学研究の発展などに関する連携協定を締結したと記者会見で発表した。今後、スポーツ医学・科学研究の発展、その成果の活用によるスポーツに関する競技水準の向上及び日本代表選手・チームの強化のほか、スポーツを通じた地域活性化及び人々の健康増進等を実現し、スポーツ文化の発展に寄与することを目指すとしている。
3分野にわたり提携、研究から競技力向上まで
当日発表された具体的な内容については以下の通り。
1.スポーツ医学・科学研究の推進
2.スポーツおよびスポーツ医学・科学研究に係る人材の育成・交流
3.人的・知的資源およびスポーツ施設等の物的資源ならびにスポーツ医学・科学研究の成果を活用した競技力の向上、地域貢献活動や健康増進活動
4.その他、前条に規定する目的を達成するために必要な事項
東大「研究加速を期待」JFA「選手の育成強化に欠かせない」
会見で東京大学の五神真総長は「身体について研ぎ澄まされた機能と感性を持つトップアスリートと、トップサイエンティストの連携協力によって、研究が加速されるものと期待しています」と述べ、同大学が従前より取り組んでいるスポーツ先端研究が拡充されるとの見方を示した。また日本サッカー協会の田島幸三会長は「スポーツ医科学の発展は選手の育成強化、技術向上には欠かせないが、サッカー界だけでやっていくには限界がある。最高学府の東京大学に協力することでスポーツ全体の発展をもたらすものだと思っています」と意義を語った。