オンライン診療恒久化に向けた検討、来年も続行 指針改定は21年11月をめど

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 2020年12月21日、厚生労働省はオンライン診療指針見直し検討会の第13回を都内で開催した。恒久化について今年中に方向性を示すとしていたが、コロナ禍が収束を見せない中、感染状況を鑑み来年も検討を続け、2021年11月をめどに指針の改定を目指すことが了承された。そのほか、厚労省としては対面診療へ適切に誘導するためのトリアージの仕組みとして、AIを活用したシステムの導入を視野に入れていることが明らかになった。

恒久化議論、21年11月をめどに年明け以降も続行

第13回検討会資料より

 この日はまず今後のスケジュールについて厚労省側から提示があり、コロナ禍の現状も踏まえ、恒久化に向けた検討を年明け以降も続行することとし、2021年11月の指針改定を目指していくことが了承された。取りまとめまでには関係学会での検討状況なども踏まえていくとしている。

「かかりつけ医」ではなく「かかりつけの医師」で統一

 この後最初に議論になったのは、資料にも表記の混在が見られた「かかりつけ医」と「かかりつけの医師」の使い分けの問題だった。構成員から「マスコミの報道を見ると、オンライン診療が日本医師会などが定義を定めた『かかりつけ医』による診療に限定されるかのような誤解が広まっている」という指摘がなされ、厚労省側に認識について質問があった。同省の担当者はそのような意図はなく、あくまで患者側がオンライン診療を求めてきた場合に、医師にその患者の診療歴があるかという意味で使っているものだと回答。日本医師会から出席の今村構成員も含め、質問した以外の他の構成員も、いわゆる『かかりつけ医』とは違うという認識であることが示されたため、今後は誤解を防ぐため『かかりつけの医師』と表記を統一することになった。

厚労省、「事前トリアージ」にAI活用のシステム導入を視野に

 議題の本論に入り、前回までに示された「安全性・信頼性を十分確保するためのさらなるルール」について順番に意見が交わされた。オンライン診療に不適な症状を適切に見分け、対面診療へと誘導する「事前トリアージ」を実現する手段について、構成員から「主体は誰になるのか」と問われた厚労省側は「必ずしも医師とは限っていない。英国ではAIが判断している」と答え、システムの導入を念頭に置いていると明らかにした。同省では現在日本でも20サービス程度がすでに稼働していると認識しており、メリットは大きいと判断しているとし「すべての症状に対する設問を体系化するのは大変だが、初診でのオンライン診療を可とするならば必要」と強い意向を持っていることも表明した。

 構成員の一部からAIの精度への不安や、現在の医用AIが医師の診断支援の機能が主で、AIが主体となっていないことを指摘する声が上がったが、厚労省は「災害時のトリアージは医療従事者以外が判断している。各主要学会から意見をとりまとめて議論していければ」とし、次回以降、国内で稼働しているシステムを実際に評価しながら検討を進めることになった。

 この日の検討会ではそのほか、処方制限については再診の場合も対象とすること、研修内容の項目追加などが了承された。

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