東京都医師会が新型コロナ対策強化、都内の「発熱外来」をネットで検索可能に Ubieと連携
東京都医師会と、AI問診サービスを提供するUbie(東京都)は、同社が提供するサービス「ユビーAI受診相談」内に、都内で「発熱外来」を設けている医療機関約2,000件を検索できる機能を提供開始したと発表した。新型コロナウイルスの「第6波」到来が懸念される中、適切な医療アクセスを提供するねらいだ。
事前に問診を経由、適切に発熱外来へ案内
Ubieが提供する「ユビーAI受診相談」は、ブラウザやアプリから体調についての20問ほどの質問に回答することで、症状に関連する複数の参考病名と近くの医療機関を調べられるサービス。1,100以上の病名に対応しており、受診を前提に、かかりつけ医等地域の医療機関や、#7119等の救急車対応、厚生労働省等の公的な電話相談窓口へ案内する。2021年10月時点で月間300万人が利用しているという。
東京都は新型コロナウイルスの「第5波」までは、都が運営する「東京都発熱相談センター」へ電話してもらい、対応可能な医療機関を紹介する手法をとっていた。しかし爆発的な感染拡大を迎えた段階では電話が繋がらない事象が頻発し、適切な医療アクセスが提供できない事態が発生した。このことを踏まえ、都は2021年9月からホームページで発熱外来を設ける医療機関の公表を開始しており、今回、東京都医師会とUbieはこの公表データを活用して「ユビーAI受診相談」の機能を拡充した。この機能拡充により、利用者が新型コロナウイルスに関連する症状を回答すると、都内約2,000件の発熱外来対応医療機関の情報が表示されるようになる。位置情報または場所入力から都内任意のエリアでの検索も可能としており、自宅または現在地からの適切な医療アクセスが担保できるよう配慮されている。同社ではこの機能強化について、生活者が最寄りの発熱外来に速やかに受診する支援を通じ、重症化と感染拡大の防止につなげられればとしている。