東大病院、新型コロナ患者の予後、重症度予測可能なAIを開発 医療機関向けに無償提供開始

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 東京大学医学部附属病院は24日、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)患者の初診時の臨床情報のみから重症度を予測するAIを開発し、他の医療機関向けに無償でサービス提供を開始したと発表した。AIによる予後/重症度予測スコアを提示することで、医療資源の有効活用に貢献できるとしている。

検査結果以外の15の臨床情報のみで予後、重症化を予測
いずれも正確度は80%以上

「第49回新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボード」提出資料より

 AIおよびサービスを開発したのは、東京大学医学部附属病院 血液・腫瘍内科の田岡和城 助教(血液内科学)らの研究グループ。研究グループは令和3年度AMED研究課題募集で「人工知能を用いたCOVID19肺炎の重症度トリアージシステムの開発」の研究を申請し採択されており、この研究成果を24日に開催された厚生労働省の「第49回新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボード」で報告した。

 報告によると、AIは多施設共同研究に参加した15病院の2,084例の患者の初診時の臨床情報をもとに開発したもの。「年齢」「酸素化」「D-dimmer」「Troponin」など15の情報からだけで予後を正確度85%(AUC 0.88)、重症度を正確度82%(AUC 0.87)で予測できるようになったという。比較対象としてそれらに検査情報も加えた場合の精度も調べたところ、こちらは予後について正確度86%(AUC 0.87)、重症度について正確度81%(AUC 0.85)となり、ほぼ匹敵する精度を得られたとしている。研究グループはこれらのAIによる指標を活用することにより、限られた医療資源の効率的な運用に貢献できるとしており、同日、東大病院のウェブサイトで新型コロナ診療を行う他の医療機関に対し無償でサービス提供を行うと発表。申し込み受付を開始した。医療従事者個人単位で使用できるが、申し込みは所属機関ごとにまとめて行う必要がある。

外部リンク:医療従事者向け「COVID-19重症度予測サービス」の提供開始について(東京大学医学部附属病院)

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