TXP Medicalが救急医療支援システムを更新、テキスト構造化AIと音声入力エンジンを搭載

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救急外来・ER診療に特化したデータ管理システムを展開するTXP Medicalが、主力商品「NEXT Stage ER」をアップデートした。特徴は音声入力・音声コマンドの新規搭載、医療言語処理技術を活用したリアルタイムのテキスト構造化機能、画像解析による情報自動抽出機能などで、常に秒単位での対応が求められる救急現場の実情に寄り添った機能実装といえる。

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音声だけでバイタル、処置の入力が可能に。通常のテキストも自動で構造化

機能強化の第一は、音声だけでバイタル、処置について入力できるようになったこと。音声コマンド形式でシンプルな定型発言にすることにより、手を動かしながら声だけで入力できるだけでなく、その後のデータクレンジングの必要性がない構造化テキストとして入力できるのが特徴だ。

診療録に打ち込まれた通常のテキストに関しても、データックとの協業により、自動で構造化したり、病名等の辞書により表記揺らぎを吸収、標準表記に変換する機能を実装した。臨床業務の電子カルテ入力と同時に、レジストリや患者台帳を構築することが可能となったという。

病院間転送の相談に役立つ、自然な文体への「再変換」

救急現場では、より専門的な対応が可能な他院への転院相談も日常茶飯事であり、常に一刻を争う場面では処置で手を動かしながら連絡や事務作業を行えるのが望ましい。今回のバージョンアップではグループウェアの「Microsoft Teams」と連携し、診療録に打ち込まれた内容の中で必要な要素を自動で取り出し、チャット画面に自然な紹介文の形式で投入できる機能も実装した。

またバイタルサインモニター画像から文字情報を自動抽出しシステムに入力できる機能も開発した。メーカーとのデジタルな連携はあえて行わず、スマホで写真、ないしはモニタリング動画を撮ってそこからの情報抽出というかたちをとることで、ベンダーに依存しないAI機能を実現できるという。

今回のバージョンアップについて、TXP Medical代表取締役で日立総合病院 救急救命センター医師の園生智弘氏は「辞書や音声テキスト化後の変換エンジン、モニター画像からの文字自動抽出、医療機関間の相談シーンに構造化されたテキストを投入する技術は、いずれも弊社ならではのものです。救急医療に限らず、さまざまな医療シーンでの活用に資すると思いますし、利用事例を広めたいと考えています」と述べ、今後の近接分野への展開も示唆している。