TXP MedicalがシリーズCラウンドとして24.6億円調達、研究・サービス開発さらに加速へ
TXP Medical（東京都）が、総額約24.6億円にてシリーズCラウンドをクローズしたと発表した。MPower Partners、NTTコミュニケーションズ、メディカル・データ・ビジョンを引受先とした第三者割当増資ならびに、複数金融機関からの融資によるもの。創業からの累計資金調達額は約40億円となる。
救急領域の医療DXからさらに事業拡大へ
同社は急性期病院や自治体向けの医療データプラットフォーム「NEXT Stageシリーズ」、アカデミア向けの臨床研究支援、製薬企業向けのリアルワールドデータ利活用等のサービスを提供する国内のスタートアップ。特に救急領域での医療DXに注力しており、主力製品である病院内データシステム「NEXT Stage ER/ICU」は全国の大病院79箇所（大学病院・救命救急センターでのシェア約40％）で稼働、救急隊向けの「NSER mobile」は有償導入7地域を含む全国42 地域、1,000万人以上の人口カバレッジでの運用実績を有している。
救急領域は全診療科にわたる疾患・傷害を取り扱うことから、同社はこの領域での医療DXを手がけることで医療情報のデータ化、またそのデータ・マイニングにおいてアドバンテージを持ちうる立ち位置を獲得しており、現在は救急領域に止まらない事業も展開している。今年度からサービスを本格開始した製薬企業向け医療データ事業は前年比400%以上の成長を見せているほか、希少疾患の疾患啓発や前向きの臨床研究支援など、臨床にとどまらない多様なサービスを展開。今後もさらに拡大する方針だ。
具体的には、今後調達資金を活用して既存サービスの拡充を図るほか、新たに秘密計算・多施設統合型データベース構築、生成AIを活用したカルテテキストの分析機能開発などを行う予定だとしている。