「ナノ免疫療法薬」のユナイテッド・イミュニティ、シリーズBラウンドで約5億円の資金調達完了

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 ユナイテッド・イミュニティ(三重県津市)は7日、東京大学エッジキャピタルパートナーズ(UTEC)、KISCOを引受先とした第三者割当増資を行い、約5億円(4.995億円)の資金調達を実施したと発表した。調達した資金で、日本医療研究開発機構(AMED)の研究事業に採択されている難治性がん向けの抗がん剤開発、また新型コロナウイルスワクチンの臨床試験実施の準備などを行うという。

「ナノ粒子型免疫デリバリーシステム」で難治性がん向け治療薬の研究開発など展開

 同社は独自のナノ粒子型免疫デリバリーシステム(プルランナノゲル)を活用した免疫活性化の基盤技術を活用し、難治性がんの治療薬や新型コロナウイルスワクチンの研究開発を行なっている。同社が「T-ignite®」と呼ぶこの基盤技術は、例えば難治性がんの組織内マクロファージに、プランナノゲルを活用して治療成分を選択的に送り込み活性化、難治性から治療感受性を高めるように変換を試みるもので、搭載する薬剤や適応疾患の種類を変えることでさまざまながん種、疾患に応用が期待できるものだという。

 同社の難治性がん向け、新型コロナワクチン開発の研究はいずれも現在AMEDの「AMED CiCLE」事業に採択されているが、同社は今回の調達資金を活用しそれぞれの研究開発を加速させるほか、アステラス製薬子会社のXyphos社と実施中の共同研究の加速、人材獲得を含めた経営体制の強化も行うという。今回の資金調達について、代表取締役の原田直純氏は「日本を代表するベンチャーキャピタルであるUTEC社と素材・材料専門商社のKISCO社に我々の技術基盤や知的財産と抗がん剤などのプログラムの将来性を高く評価いただいた。今回の調達資金で、我々はまだ競合の少ない自然免疫分野の世界的なパイオニアとなり、がんを始めとする難治性の疾患で苦しむ患者さんの力になりたいと考えている」と述べている。

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