2017年5月24日、ウンログは病院経営・運営受託を行うキャピタルメディカ株式会社の100%子会社で、ヘルスケアベンチャーの投資育成・事業開発企業の株式会社キャピタルメディカ・ベンチャーズから、2017年4月に資金調達したと発表した。今後、ウンログの主力事業のひとつである腸内フローラ検査の研究フィールドとして、キャピタルメディカグループが運営する全国38の病院・高齢者施設を企業に提供していく。
腸内フローラ研究のフィールドとして、全国38の病院・高齢者施設を提供
ウンログは、排泄物(うんち)の色やかたちなどを記録し、シェアすることなどで体調管理の一助とすることを目指すアプリ「ウンログ」を運営している。これまで50万ダウンロードを突破し、ユーザーの90%以上が女性であることなど、健康を意識する一部のユーザ層には根強い人気がある。2016年からは腸内フローラ(腸内細菌叢)の検査サービスを開始し、大手食品・製薬企業、大学などと腸内フローラに関する研究を進めてきた。
100兆個以上も存在し、ひとりひとり異なるといわれる腸内細菌の集合、腸内細菌叢の研究は、予防医学や健康指向の高まりから重要性を増してきているが、研究に必要な便サンプルや実験設備などのリソース不足により研究の遅れが懸念されているという。ウンログはこの課題に対し、全国38の病院・高齢者施設を持つキャピタルメディカグループの子会社と資本提携することによって、研究フィールドとして活用、クライアントに提供することで対応する。
なお資金提供を発表したキャピタルメディカ・ベンチャーズは、国内最大規模となる30億円規模のCVC(コーポレートベンチャーキャピタル)として2016年に設立。投資先を対象に、グループ内の施設をテストフィールドとして提供すると発表し注目された。2017年2月には第一号投資として、遠隔リハビリテーションプラットフォーム『Regain』を提供するReturn to the Field, Inc.に出資している。