感染症の専門家が新型肺炎について自らビデオ講義 「今が正念場」

 新コロナウイルス(COVID-19)による肺炎が国内でも拡散し始め懸念が広がっているが、今後の拡大防止策、市民の取り組みの参考になればと専門家がセミナー動画を無料で掲載した。主に医療関係者向けだが、平易かつ詳細な説明は、一般の方にも十分理解できるものとなっている。

東北大の小坂教授が動画を連続掲載

 動画を掲載したのは、公衆衛生が専門で、東北大学大学院歯学研究科副研究科長の小坂健教授。国立感染症研究所で主任研究官を務めていたこともあり、ハーバード大学公衆衛生大学院に客員研究員として留学した経験を持つ。国内有数のエキスパートの1人だ。氏自身がYouTubeチャンネルを解説し、現在まで5つの動画を掲載。以下の内容で、COVID-19の特徴の解説から、感染予防できる空間に必要な要件、個人でできることなど、様々な観点で分かりやすく解説している。クルーズ船の検疫が終了しつつあり、国内各地で感染報告が上がり始めた現在、医療従事者だけでなく、市民にもじっくりと確認してもらいたい内容だ。

動画の概要

その1:概論(感染経路、特にエアロゾル感染の説明と歓喜の必要性、マスクの有用性)

その2:マスクの有効性について詳しく

その3:乗り物(密閉空間)の換気について解説

その4:企業が気をつけるべきこと(お願い)、地域での対策

その5:新コロナウイルスの生存力について

 動画を掲載した小坂教授は、Med IT Techに対し「今が正念場ですね。正しい知識で皆で力を合わせてリスクマネジメントをしていく時です。地震と違って予測をする時間があります。想像力を働かせることとあとは実践するかどうかです」とコメントを寄せている。