養父市、オンライン診療認める時限的措置の恒久化を提案 国家戦略特区諮問会議

兵庫県養父市は、2020年5月19日に開催された国家戦略特区諮問会議で、現在時限的措置として認められている初診からのオンライン診療について、感染症対応などの一定の要件のもと恒久化することを提案した。政府は今後特区内で認めるか、全国で認めるかなどについて年内を目処に方針をまとめる。

一定の要件設定と対面診療と同等の報酬求める

養父市の提案資料より https://www.kantei.go.jp/jp/singi/tiiki/kokusentoc/dai44/haihu1.pdf

兵庫県養父市は全市域が国家戦略特区として指定されており、これまで医療分野ではオンライン服薬指導について先行的に認められてきた。この日開催された第44回諮問会議に広瀬栄市長が出席、現在時限的措置として認められている初診からのオンライン診療について、「平時からオンライン診療体制を 整備し、有事の対応力を高める」ことなどを目的に、恒久化することを提案した。ただし全面的な解禁を求めるものではなく、感染症対応など医師が適切と判断するケースに限るという一定の要件も提示した。また診療報酬については現在の特例で認められている基準ではなく、対面診療と同等の適用を求めている。

この日の諮問会議には全国の特区担当者、自治体首長もオンラインで参加し、この提案に対し吉村洋文大阪府知事なども賛同の意を示した。諮問会議ではこの提案を受け、特区内で認めるか全国一律で認めるかや条件などを議論し、年内に方針をまとめる見通し。またこの日は現在の時限的措置について、緊急事態宣言後も継続することを確認した。