厚労省、医療介護データプラットフォーム構築へ始動 省内に推進本部設置
厚生労働省は2017年1月12日、省内に健康・医療・介護の総合的な保健医療データプラットフォームの構築を目指す「データヘルス改革推進本部」を設置、初会合を行なった。既報の通り、昨年まで開催されてきた「保健医療分野におけるICT活用推進懇談会」の提言を受け、具体的に構築を進めるタスクフォースとなる。
2020年に本格稼働目指す 工程表も公表
会合にあたり具体的な工程表も示された。工程表によると、2017年度中にデータプラットフォームの調査研究、既存データの連結のプロトタイピングを終え、2018年度には構築を開始。2年後の2020年度初頭には本格稼働したいとしている。
また工程表には、データプラットフォームの運営者が、社会保険診療報酬支払基金と国民健康保険団体連合会の2つの支払審査機関になることも示された。“業務集団から頭脳集団へ”(厚労省資料より)改革すべく、2017年度の早い段階でデータ活用・分析の部門と、医療の質の評価に関する研究部門を設置する。支払機関の機能を強化したうえで、保険者が実効的な施策が図れるようにするという。
厚労省の鼻息は荒い。“かかるシステム構築は、我が国の IT 史上でもまれに見る大規模なシステム環境整備である”とし、推進本部の下に「予防・健康データWG」「医療データWG」「介護データWG」「ビッグデータ連携・整備WG」の4つの部会を置き、それぞれの分野のデータ標準化の指針となる技術事項を策定公開し、開かれたものとする。“供給者目線から患者、国民、利用者目線になるようICTインフラを作り変え、健康・医療・介護施策のパラダイムシフトを実現する”と高らかに宣言している。