名古屋大学発ベンチャーで、データ解析による生活習慣病の重症化予防支援サービスを展開するPREVENT(名古屋市)は26日、住友生命、帝人から第三者割当増資で資金調達を実施したと発表した。住友生命とは業務提携も行い、今後、同社とともに生活習慣病の発病・重症化予防プログラムを提供するという。 生命保険会社と医療ベンチャーが「重症化予防」で協業へ 2016年創業のPREVENTは、健康保険組合が保有する健康診断およびレセプトデータから5年以内のイベント発⽣率を算出、⾼リスク者を抽出できる独自のデータ解析技術を保持しており、これを活用した重症化予防支援サービスなどを展開。これまで全国で100を超える健康保険組合へ導入され、2021年からは自治体の国民健康保険向けにもサービス提供を開始している。 今回、事業をさらに加速させるため、住友生命のCVCである「SUMISEI INNOVATION FUND」および帝人を引受先とする第三者割当増資による資金調達を実施した(金額は非公表)。帝人は前ラウンドより引き続きの出資で、自治体向け保健事業における連携を強める。新たに出資した住友生命とは、2021年6月から島根県雲南市において住民に対する生活習慣病予防プログラムの実証実験に取り組んでおり、今後、両社共同で全国の自治体・企業・健康保険組合等に、「疾病発症リスク分析」と「各個人の健康状態に応じたプログラム提供」をセットにしたサービス提供を検討しているという。