オンラインビデオ通話サービスを展開するZoomは、医療用途向けの「Zoom for Healthcare」サービスに、アプリがなくともビデオ通話が行えるオプションを追加した。ベータ版としており当面はiOSのみだが、今後さらなる機能拡充も予定している。 メールやSMSでビデオ通話へのリンクを送付、ブラウザで通話可能に [gallery link="file" columns="2" size="full" ids="7808,7809"] 今回の機能強化された内容は、オンライン診療を受ける患者側に利便性を提供するもの。通常はアプリが必要となるが、今後はオンライン診療を実施する医療機関側から送付されるビデオ通話への招待リンクをクリックするだけで、ブラウザでビデオ通話が可能となる。患者側にアプリをインストールするようサポートする手間などが軽減されるほか、スケジューリングにも対応しているという。 また今回の機能強化の対象はiOSのみとなっているが、今後も通話開始前に待機することができる「待合室」で、事前にチャットを可能にしたり、用意した動画を再生することもできるようにする予定だという。 主に米国向けに展開されている同サービスは、電子化した医療情報に関するプライバシー保護・セキュリティ確保について定めたアメリカの法律「HIPAA(Health Insurance Portability and Accountability Act)法」に準拠しており、高い安全性が担保されているサービスとされている。またコロナ禍のあいだは、もし遠隔医療等でビデオ通話を行なった際のHIPPA法違反が明らかになっても罰金を科さない特別措置が実施されており、利用数が伸びている。