食事撮影だけでカリウムなど5つの栄養素の含有量を記録するアプリ開発 エクサウィザーズとアストラゼネカ

 エクサウィザーズ(東京都)とアストラゼネカ(大阪府)は共同で、食事を撮影するだけで簡単にカリウムを測ることができるアプリケーション「ハカリウム」を開発した。主に高カリウム血症の患者向けに食事・栄養管理をサポートするのが目的。現在Android向けのアプリを提供開始しており、iOS向けは2023年1月または2月のリリースとなる予定だ。

アプリから食事を撮影、AIが自動で栄養素を推計、記録

 現在日本では、主に慢性腎臓病の進行や、その他食事などの影響により30万人を超える血清カリウム値の高い「高カリウム血症」患者が存在するとされている。この値が異常に高いと、致死的な不整脈や心停止を引き起こすことがあるといわれている。また慢性腎臓病、透析、心不全等を背景疾患に持つ高カリウム血症患者の食事・栄養管理は、各種ガイドラインにより厳しい食事制限が求められている。

 今回リリースされた「ハカリウム」は、スマートフォンで撮影した食事写真を取り込むだけで、カリウム値をはじめとした5つの栄養素をAIなどで解析、推計値を算出。自炊・外食も含め栄養管理を簡便にする。患者本人や家族、診療する医療機関のあいだで、食事・栄養管理にかかる適切なコミュニケーションをサポートし、患者自身の自主的な栄養管理の一助となることを目指す。

 利用は無料で、現在Andoroid版がアプリストアからダウンロードできる。iOS版は2023年1月または2月のリリースとなる予定だ。