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【コラム】未だそこにある危険、それは誰の責任か

COLUMNがん, オプジーボ, 免疫療法, 医療ICT, 医療IT, 改正医療法

 

前回こちらのコラムを書かせていただいたところ、思いのほか反響をいただきました。こんな小さなメディアの記事を読んでいただいてありがとうございます。また、同時期に主に大手テレビ、ネットニュースを中心に、エビデンスのない免疫療法と称するものが蔓延していることについて注意喚起が行われました。本庶先生自身も会見での質問に答えるかたちで、厳しい糾弾をしてくださいました。

メディア自身が自発的にあるべき姿を体現しようとする姿勢は、非常に望ましいことだと思います。

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本庶先生が「非人道的だ」と糾弾したものが未だに‥

しかしノーベル賞発表から数日が経ち、さまざまな注意喚起や軌道修正がなされているにもかかわらず、未だ大元の危険のひとつが除去されていません。私が指摘したインターネット上の広告が、これだけの批判が出ているにもかかわらず現在進行形で掲出され続けているのです。

この原稿を執筆している2018年10月9日20時過ぎ時点でも、大手検索エンジンすべてで「がん免疫療法」「免疫療法」で検索すれば、検索結果のその上に広告が掲出されています。一切、何も変わっていません。画面キャプチャを出すのも無粋なのでしませんが、解説すると、『心と体にやさしい免疫療法』『第4のがん治療』『再発予防治療としても有効』『がんを完治に導く最新治療』『原則1コースで終了する免疫療法』といった、この文字だけみるとかろうじて各種法律をすり抜け、その先へ誘い込もうとする広告文言が並んでいます。

確かに文字面だけ追えば、必ずしも改正医療法や医療広告ガイドラインに直接的に違反していると断言できるものはありません。しかしそれは「がん」と「免疫」「有効」といった単語を切り離すとか、レトリックで逃れようとしているだけのものです。そして求められるエビデンス提示や価格表示には、リンク先も含めてほとんど答えていません(これについては現法律、ガイドラインに違反していると考えられますが、この辺り細かく添削してしまうと対応されてしまうので詳細は控えます)。

そしてそのすぐ下に、関連するニュースとして以下の注意喚起の記事が並んでいました。

これを「目を覆いたくなる惨状」と表現する以外に適切な言葉が見つからないのですがいかがでしょうか。一方では危険性を啓発し近づかないように言いながら、そのすぐ上のいかがわしい文言は放置したままなのです。

なお言うまでもありませんが、インターネットメディアにとって検索連動広告はその存在を左右するほどの重要な収益源です。当メディアも広告を掲載しておりますし、広告自体を否定するつもりはありません。しかしこと医療分野に関しては、例のWELQ問題などの悲しい経緯もありましたし、いま求められているのは何よりも倫理の確立なのではないでしょうか。厚生労働省や臨床の医師、研究者からのこれだけの批判を受け止めるのであれば、検索結果の適正化に止まらず、広告掲載基準についても、少なくとも現法の精神を遵守するよう動くべきです。

なお当メディアも広告を掲載していますが、当記事であげたようなクリニックの広告のみならず、医療分野の広告自体禁止設定にしております。

 

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